『Vヴィレッジの殺人』(祥伝社文庫)に続く私立探偵メグの物語は、軽ハードボイルド+コージー+本格推理(死体消失にミッシングリンク)!
年の瀬の懐のさびしいなかで、つい引き受けたのが浮気調査。メグはターゲットとなる家の監視を続けていたが、真夜中になるというのに灯りはついたまま、なのに人のいる気配がない。おかしい。不審に思って駆けつけると、家にいたはずの妻はどこにもおらず、かわりに、海外へ出張に行ったはずの夫の惨殺死体が……。そしてさらに事件はとんでもない方向へと転がってゆく。
「死体のまわりで井戸端会議をしてしまう」ライスのような場面はありませんが、コージーミステリのあっけらかんとした軽みのなかに、きっちり本格ミステリのロジックを組み込んだ、とても愉しい物語になりました。読み返した時に「あ、こんなところにマニアックな伏線がっ」とにやにや、そんなお得な一冊です。
そうそう、メグはいったいなんのためにこつこつ貯金をしてるんでしょう。(文責:担当I) |